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矢神はヒーローが大好き、ということはもはや周知の事実です。そこで、矢神の好きなヒーローについて考察していきたいと思います。
矢神はこのヒーローをこう思う、といった感じで。
今回は石ノ森章太郎原作、「怪傑ズバット」についてです。

怪傑ズバットの主人公、早川健。彼を演じたのはMr.特撮、宮内洋さん(仮面ライダーV3、秘密戦隊ゴレンジャー:アオレンジャーetc...)。
ヒーローを演じることに並々ならない情熱を注いだ人物です。
彼の演じるヒーローにはかっこよさはもちろん、クールさがあります。プライドが高く、一匹狼な面があって、その実とても面倒見の良いキャラクター。それが宮内さんです。
怪傑ズバットもその例に漏れることなく、むしろ宮内さんの演じたヒーローでは最もクールなヒーローだったのではないのでしょうか。
いつも白いギターを持っていて、親友の仇を探しつつ各地を放浪する早川。悲しくなったり、辛くなったり、苦しくなったり。そんな時にはギターを持って人気のない場所へと行き、親友飛鳥五郎の作った曲「二人の地平線」を引き語ります。

ヒーローには主に4つに分類されます。
強化スーツを身に纏って戦う、スーツ系(ゴレンジャー等の戦隊系etc...)。
金属的なアーマー・スーツを纏う、メタル系(宇宙刑事や超星神シリーズetc...)。
自らの身体が直接変形する、変身系(仮面ライダーやキカイダーetc...)。
とにかく大きい、巨人系(ウルトラマンetc...)。
ズバットは以上の4つで考えるとスーツ系に当たります。
元々は月でも活動出来るようにと開発されたものなのですが、それを早川が利用したわけですね。
このスーツは、亡き友人飛鳥が開発したものです。が、完成する前に彼は死んでしまいます。
早川がこの研究を引き継いでスーツを完成させた、というわけです。
しかし、ズバットにヒーローらしい武器はほとんどありません。彼はとにかく異色なヒーローなのです。
その異色な点を以下に上げると、

・自らを「ヒーロー」と名乗っている。
・主人公が万能。
・変身シーンがない。
・変身後の強化がない。
・敵は普通の人間(ただし、犯罪組織)。

順に見ていくことにします。

・自らを「ヒーロー」と名乗っている。
これは彼が変身後に登場する時の名乗りに見ることが出来ます。
「ズバッと参上、ズバッと解決。人呼んでさすらいの『ヒーロー』! 怪傑ズバァァアット!」
ほとんどのヒーローは自らをヒーローと名乗ることはまずありません。それは「ヒーローとは宿命を背負いながらも戦い続ける戦士」という先入観があるからで、もしこれが「俺はヒーローだ!」なんて言ってしまえばヒーローとしてのイメージが崩れてしまうのです。
しかしズバットの場合は何故か違和感がない。それは、誰もが彼を「ヒーローである」と認めているからなんですね。
これは悪役の手口が卑怯、卑劣であればあるほど光る手法ですよ。

・主人公が万能。
本当に何でも出来てしまうんです。
敵は極道みたいな組織構成になっていて、親となる人間の下に「〇〇組」というのがいくつも存在します。
毎回、その都度出てくる組長みたいな敵を倒していくわけですね。しかし、組長は用心棒を雇っているのです。
その用心棒は、自らの技量は世界一であると自負しています(居合いの達人なら、自分の刀裁きは世界一である、といった感じ)。
主人公早川はこの用心棒と対決して、必ず一度撃退してしまうんです。
まさにスーパーマン。

・変身シーンがない。
早川はまず敵のリンチに遭います。
「主人公弱ッ」
とか思っていると、リンチされていたはずの早川がいつの間にかいなくなっているのです。そこへ颯爽と現れるズバット。
そう、いつの間にかいなくなっていて、あっという間に変身しているわけです。
さすが早川、着替える速度も世界一です(笑)

・変身後の強化がない。
あったとしても、耐久力だけですね。
早川は何をやっても世界一なため、強力な攻撃なんて必要ないのですよ。
でも、武器はあります。ゼット剣という鞭ですね。
この鞭を使って相手を振り回し、気絶させる。これがズバットの戦闘スタイルです。

・敵は普通の人間。
えぇ、生身の人間です。だから「おのれぇぇぇえええ」なんて言いながら爆発とかしません。
上の項目でも触れましたが、ズバットは敵を殺さずに気絶させるにとどめます。それ以上は犯罪ですからね。
後はそこへ警察がくるのを待つのみ。結局は警察に任せてしまうヒーローなのです。

完璧すぎる主人公、異色過ぎるヒーロー。
怪傑ズバットの評価は低いものだと、矢神は思っていました。
ところが、これがかなり高評価。流石は巨匠石ノ森章太郎先生。
ズバットの本当の敵は組織の人間ではなく、そこに絡む人間関係なんだと思います。
早川はあちこちを放浪しているので、その回限りの登場人物というのがとても多いのです。
それぞれが大きな悩みをかかえていたり、信念を持っていたり。ズバットはそこから起こる事件に巻き込まれていくのです。
この事件を解決していくこと。これが怪傑ズバットの魅力なのではないのだろうか。

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なるほど
俺はズバットは名前と登場時のあの台詞ぐらいしか知らなかったんですよ。
そうですか、それで日本じゃあ二番目だ って言うんですね。なんで言うんだろうと思ってたんですよ。
一つ知識が増えたぜw、ありがとうございまふ。
ぷちミント URL 2007/12/21(Fri)15:40:02 編集
コメントありがとうございます
まぁ考察しておきながらも、最後まで観たわけではないのですけどね。
ただ、話の概要は分かっているので、考察してみました。
矢神千倖 2007/12/22(Sat)16:10:09 編集
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自己紹介:
三次元未確認人型無気力生命体。
他者の作品を嫌うことで、「自分オリジナル作品」を目指している……らしい。
小説等の作品を紹介されることを極端に嫌う。
それにより、時折機嫌を損ねて手近な紙を引き裂き続けることも。
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